顎関節症を自分で治す!
あなたの顎の付け根の痛みを、治す方法についても述べています。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

顎の付け根が痛む場合、関節円板が傷んでいるかも?

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「関節円板障害」と呼ばれる顎関節症のタイプは、顎関節症学会による分類では「Ⅲ型顎関節症」などとも呼ばれます。顎関節症の患者さん全体のうち、実に70%もの人が当てはまる、もっとも割合の多いタイプになります。

そもそも関節円板とはなにか


「関節円板」という組織の名前に、あまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。

関節円板とは、上顎と下顎の関節の付け根の部分にある組織のことです。
上顎の関節の凹部分を「下顎窩(かがくか)」、下顎の凸部分は「下顎頭」と呼ばれています。
関節円板は、この下顎頭の先端に付いています。

関節円板の役割は、下顎が回転のする時の軸受けとなることです。
人間の下顎の関節は、口を開く時に少し前に出るようになっています。この時、下顎頭の動きに合わせて関節円板も少し前方にずれて、下顎頭の軸受けになってくれるのです。

関節円板のずれが顎関節症を引き起こす


ところが、何らかの理由で顎の関節に負担がかかると、関節円板が通常の位置から前方にずれてしまうということが起こります。

このようなことが起こると何が困るのでしょうか?
それは、口を開いた時に関節円板が下顎頭に乗り上げてしまい、「カクッ」などという音が聞こえてしまう、ということです。この音こそが、顎関節症で頻繁に見られる、いわゆる「クリック音」の正体です。

このように、口を開いた時にクリック音が聞こえるタイプの顎関節症のことは、Ⅲa型顎関節症と呼ばれています。

関節円板が前方にずれた状態をそのまま放置すると、関節円板がさらに変形して症状が悪化してしまう、ということがまれに起こります。
すると今度は下顎頭が関節円板を通り抜けることができなくなり、大きく口を開けられなくなります。
このような顎関節症のタイプはⅢb型顎関節症と呼ばれます。

Ⅲb型顎関節症の特徴は、クリック音が鳴らなくなることです。Ⅲa型からⅢb型への移行は、5%ほどの割合で生じると言われています。

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関節円板を元に戻すには?


ずれてしまった関節円板は、手術でもとに戻すことができる。
実際、1980年台に関節円盤を元の位置に戻す手術が数多く行われたという過去があります。

しかしながら、手術の結果は芳しくありませんでした。多くの患者さんにおいて再び関節円板がずれてしまい、クリック音が復活しまったという過去があります。

現在では、「徒手的円盤整位術」と呼ばれる特殊な治療で、位置を治すことができるようです。
この治療は保険の適用範囲内ですが、特殊な治療なので顎関節症専門の歯科医しか施術することはできません。

もしどうしてもクリック音が気になるようであれば、顎関節症専門の歯科医を受診すると良いでしょう。

あるいは、靭帯が損傷していることもある


上記の事柄とは別に、顎の付け根が痛む場合、上顎と下顎をつなぐ靭帯に損傷が及んでいる可能性もあります。
このようなタイプの症状は「Ⅱ型顎関節症」と呼ばれていますが、Ⅱ型の顎関節症は最も治りやすく、放置すれば痛みが取れてしまうことも非常にしばしばあります。



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